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新章 神様のカルテ 中学生にも、多くの人にも読んでほしい小説!

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こんにちは、ただほんです。

今日はオススメの小説「新章 神様のカルテ」です!

 神様のカルテとは

この小説は、ミステリーでもないですし、特に大きな事件とかもありませんが、とにかく文章がキレイで、なにか心が洗われる印象が強い小説です。(最近ただほんの中学生の娘も「神様のカルテ」を読み始めました。)

櫻井翔さん主演で映画化され、福士蒼汰さん主演でドラマ化された小説です。

長野県松本市を舞台にした小説であり、長野県のいろいろな地名や、地酒などの名前が出てきます。(ついこの間も長野の高速道路を走っていて、更埴(こうしょく)インター麻績(おみ)など「神様のカルテ」で出てきた地名を通り「おう!」って思いました!)

神様のカルテ神様のカルテ2「神様のカルテ3」神様のカルテ0に続く小説で、今までは地域の本庄病院が中心でした。

本作では、主人公の栗原一止(くりはらいちと)は、大学病院に勤めています。

病気の人がいるのではなく、人が病気になったのだ!

病気を治せばよいのではなく、人は病気になっても人なんだ、ということです。

だから、難しいし、それでいて美しいんだと思いました。

いのちは素晴らしい。

 新章 神様のカルテ

「神様のカルテ」を読み始めて1年近く、やっと最後まで読み終わりました!

長かった。

この「新章 神様のカルテ」を読み始めて半年以上経ちました。

福士蒼汰さん主演のドラマで見てたので、内容はなんとなく分かっていたのですが、なにせ400ページ以上の長編小説だったのと、これを読み終わったら「神様のカルテ」が終わってしまうとの思いから、読み進めなかったのです。

また、他のミステリ小説を読み始めたりで…、時間がかかってしまいましたね。

でも、やっと読み終わりました!

読み終わった結論としては、心が洗われる様なすっきり感と、感動と、面白かったという気持ちです。

それでいて次の小説を読みたいという思いも出てきました(ないけど…)。

 あらすじと登場人物

夏目漱石好きな変人·医師·栗原一止(くりはらいちと)は、細君·榛名(はるな)と娘·小春と信州松本に住んでいます。

私こと栗原一止は、信州松本に住む実直にして生真面目の内科医である。

真面目というと、なにやら地味で面白みに欠けると思う向きもあるかもしれないが、これは浅薄な論評で、かの明治の文豪夏目漱石もこんな言葉を残している。

“真面目とはね、君、真剣勝負の意味だよ”

いかにも真面目に生きた大文豪らしい言葉であろう。

私もまたかかる意味において真面目に内科医の道を歩んで、現在すでに九年目。年月だけを数えればずいぶん立派に聞こえるかもしれないが、一人前の内科医の道はいまだはるか遠く、ようやく半人前といったところである。

本文より

この自己紹介を見たら、なんとなく雰囲気は伝わると思います。

主人公は、真面目でちょっとひねくれていて、夏目漱石好きで、ちょっと変わった内科医です。

前作との違いは、娘が生まれていて、働いている場所が大学病院に移っているところです。

栗原一止は、一緒に働いている人たちのことをあだ名で呼んでいます。

後輩の四年目の利休(お茶をいつも淹れているので)、研修医のお嬢(教授に物申したときに教授から「お嬢さん」って言われたので)、研修医の番長(教授の名前を間違えた武勇伝あり)など新しいキャラが出てきます。

そして、この班を治める班長北条先生(ドラマでは市原隼人)はとても曲者です。

御嶽荘の面々。男爵学士殿

親友進藤辰也と砂山次郎。大狸先生。

変わらずの人たちが出てきます。

 患者の話をしているのです

メインの話は、29歳の膵癌患者の二木さんの話しです。最後の時を家族がいる家で迎えたいという願いを叶えることができるのか?

そこには、大学病院や訪問看護などルールで縛られている大きな壁がありました。

主治医栗原一止は変わっていて温かい。家に帰りたいという患者の願いを叶えるために、処分されることも辞さず行動します。

あだ名(裏で呼んでる)でパン屋·御家老·准教授の宇佐美先生とのやり取りは心に響きます。なぜ、パン屋かというと、決まった数のパンを飢えている子供の誰に与えるかということで、パン=ベッド数という意味で、よく話されます。

その話の中で栗原一止は、

「私はパンの話をしているのではないのです。私は……

私は患者の話をしているのです」

本文より

どこまで行っても、栗原一止は患者想いの良い先生です。

もう一つ面白かったし感動したのは、「神様のカルテ」で恒例(?)の頭の上に何かをかけるシーンです。

親友·辰也の頭に飲みかけのコーヒーをかけて説教する、次は辰也から逆襲で頭にコーヒーをかけられます。

このシーンには、温かさと面白さがありました。

今回の「新章 神様のカルテ」でも誰かの頭の上に何かをかける栗原一止がいました。

そこで語られること、とても感動的でした。

本当にやられたら多分ムカつきますが…。

文章が美しく、命の大切さや希望の大切さが語られている小説、中学生の娘にも、多くの人に勧めたい小説です。

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