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2020年、本格ミステリ・第1位「透明人間は密室に潜む」阿津川辰海著 を読んでみたら、その世界観に驚いた!

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tadano
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こんにちは、ただほんです。

今日は阿津川辰海さんの「透明人間は密室に潜む」を読んでみた!をお送りします。

 はじめに

このミステリ小説は、1年以上前に読みたいと思い買ってあったのですが、なかなか読めずにいました。

次に出た「入れ子細工の夜」は早くに読み終わりましたが、他にも読む小説がいっぱいあり、「透明人間は密室に潜む」は後回しにになってしまいました。

最近、阿津川辰海先生の新作「録音された誘拐」が出ていて、それを読みたいので「透明人間は密室に潜む」を読み始めました。

なぜかと言うと「透明人間は密室に潜む」の中に「盗聴された殺人」が入っていて新作の前作ということで。

ついでに言うと、阿津川辰海先生の長編小説をぜひ読みたいと思っていたので、「録音された誘拐」はすぐに買いました。

今回は、「透明人間は密室に潜む」の書評を書いていってみますね。

一言で言うと「面白い!」です。

発想がすごいです。

本当にミステリが好きなのが伝わってくる作品でした。短編集ですが一つ一つが読み応えのあるミステリです。

 透明人間は密室に潜む

 1,登場人物

  • 内藤彩子…透明人間病に侵され、全身が透明になってしまう。透明人間病研究の川路晶正教授を殺害しようと計画する。
  • 内藤謙介…彩子の夫。妻の不貞を疑い探偵を雇う。
  • 川路晶正(かわじあきまさ)…大学教授。透明人間病の新薬を開発している。
  • 茶風義輝(ちゃかぜよしてる)…探偵。

 2,あらすじ

透明人間病の内藤彩子は、大学教授の川路晶正を殺害しようと計画する。透明人間として見つからずに大学に入り、殺害をして、逃げる計画を立てる。

夫の謙介は、妻の行動を不信に思い、探偵を雇い調べる。透明人間による密室殺人!彩子の計画は成功するのか?動機は何か?

 六人の熱狂する日本人

 あらすじ

アイドルグループ『Cutie Girls』のライブに山梨から東京に来ていたファンの二人。宿泊先のホテルで口論となり一人が殴り殺人に。その殺人事件を裁く裁判員裁判。

裁判員たちは、被告人は計画性もなく、カッとなって殺害した、罪も認めているので有罪だが少し情状酌量で罪を軽くしても良いのでは、と話すが…。

しかし、アイドルオタクの6番が「あの男は、死刑だ」と。そこから議論は白熱していき、事件の真相が暴かれていく!

 盗聴された殺人

 1,登場人物

  • 山口美々香(やまぐちみみか)…主人公、探偵事務所で働いている。微かな物音でも聞き分けることができる耳を持っている。
  • 大野糺(ただす)…探偵事務所所長。山口とは大学の演劇サークルの先輩、後輩。
  • 深沢青年…調査員。
  • 国崎千春…大野ら探偵事務所による浮気調査中に殺害される。
  • 国崎昭彦…妻の浮気調査を探偵事務所に依頼する。自身も浮気をしている。
  • 黒田佑士(ゆうじ)…千春の浮気相手。
  • 間宮亜紀…昭彦の浮気相手。

 2,あらすじ

山口美々香は、生まれつき耳が良かった。微かな音でも聞き分けることが出来る。

大学の先輩だった大野糺は探偵事務所を開くが、耳の良い山口と推理をする自分で、事件を解決していく。

1年前に大野と組んだ初めての事件、「テディベア」が関わったあの事件とは?

 第13号船室からの脱出

 1,登場人物

  • カイト…船上で行われる「名探偵・櫻木桂馬、豪華客船からの脱出!」という脱出ゲームに参加する。間違えられ誘拐、監禁される。高校生。
  • マサル…カイトのライバル。高校生。脱出ゲームに参加。自分が誘拐されるはずだったが、カイトが間違って誘拐されてしまう。お金持ちのボンボン。
  • スグル…マサルの弟。脱出ゲームに参加。カイトと誘拐、監禁される。

 2,あらすじ

船上で行われている脱出ゲームの最中に、本当の誘拐、監禁が起こってしまう。カイトはマサルの弟・スグルと誘拐、監禁されてしまう。誰がこの誘拐、監禁を仕組んだのか?カイトは無事、脱出できるのか?

 書評と感想

とにかく、どの話も長編ミステリに匹敵するぐらいの読み応えのある作品でした。

「透明人間は密室に潜む」は、透明人間病なる病気がある世界というのが面白いです。

透明人間がいるという前提で密室殺人が行われ、その密室殺人を推理して、暴いていく。新しい新鮮な世界観でした。

「六人の熱狂する日本人」は、裁判員裁判で、アイドルオタクたちの熱狂する議論を通して事件が暴かれていきます。

6番の「死刑です」はびっくりですが、そこからだんだん事件の真相が見えていき、本当の罪が分かっていきます。

「盗聴された殺人」は、山口美々香と大野のコンビが事件を解決していきます。

耳の良い美々香とそれを元に推理していく大野のコンビが面白いです。

「録音された誘拐」も楽しみな作品ですが、その前作に当たり、読んで損はないです。

「第13号船室からの脱出」は、カイト、マサル、そしてスグルの3人の登場人物の動きが見ものでした。

誰が一番頭が良いのか?脱出ミステリ面白いです。

一個一個の話が長編に匹敵するぐらい読み応えがあり、かつ読みやすい内容でした。

新しい世界観を体験したい人、現実逃避をしてある意味、異世界体験したい人にはオススメの小説です!

次は「録音された誘拐」を読みます!

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