こんにちは、ただほんです。
城塚翡翠(じょうづかひすい)、三冊目に突入です!
今回も短編2話からなる倒叙ミステリです。
はじめに
「medium霊媒探偵城塚翡翠(れいばいたんていじょうづかひすい)」、「invert城塚翡翠倒叙集」に続く第三作目「invertⅡ覗き窓(のぞきまど)の死角」を読みました!
とにかく、おもしろい!
城塚翡翠は、なかなかの探偵ですね。
一冊目は最後にびっくりし、二冊目はすべてが最後に反転し、そして三冊目は…!
in・vert
を逆さにする,ひっくり返す,…を裏返しにする;
〈位置·順序·関係を〉反対にする;〈性質·効果などを〉逆転させる;
inverted detective story:倒叙推理小説
本書裏より
さっそく見ていきましょう!
invertⅡ 覗き窓の死角
全体のあらすじ
あなたは探偵の推理を推理することができますか?
嵐の山荘に潜む若き犯罪者。そして翡翠をアリバイ証人に仕立て上げる写真家。犯人たちが仕掛けた巧妙なトリックに対するのは、すべてを見通す城塚翡翠。だが、挑むような表情の翡翠の目には涙が浮かぶ。その理由とは一。ミステリランキング5冠『medium霊媒探偵城塚翡翠』、発売即重版10万部『invert城塚翡翠倒叙集』に続く第3作目。犯人視点で描かれる倒叙ミステリの金字塔!
本書帯より
第一話 生者の言伝
<登場人物>
- 城塚翡翠(じょうづかひすい)…主人公。霊が見える設定のメンタリスト的探偵。
- 千和崎真(ちわさきまこと)…真ちゃん。翡翠のバディ的存在。
- 夏木蒼汰(なつきそうた)…犯人。15歳。翡翠にドキドキしてしまい、終始しどろもどろになる。悠斗は友達。
- 悠斗のお母さん…殺害される。
<あらすじ>
翡翠と真ちゃんは、台風の日に山奥で乗っていた車が故障してしまう。
嵐の中、立ち寄った山荘には、夏木蒼汰という少年が一人でいる。
少年は、「お母さんは他の家に手伝いに行っている」と言う。
二人はなんとか嵐から逃れ、暖を取ることができる。
しかし、蒼汰には隠してることがあり、また、翡翠と真の綺麗な女性ふたりにドギマギさせられてしまう。
実は、その山荘の2階には、女性が一人殺されているのだ。
翡翠はどう推理し、そして少年を救うことができるのか?
第二話 覗き窓の死角
<登場人物>
・城塚翡翠…主人公。霊感ある設定でミステリ好きな女性。
・千和崎真…真ちゃん。翡翠のワトソンであり、身の回りの世話をしている。強いし、頼れる存在。
・江刺詢子(えさしじゅんこ)…ミステリ好きなカメラマン。翡翠をアリバイ証人に立てて殺人をする。犯人。
・藤島花音(ふじしまかのん)…モデルで江刺詢子に写真を撮ってもらう。殺害される。
・江刺莉帆(えさしりほ)…詢子の妹。いじめを苦に自殺している。
・蝦名海斗(えびなかいと)…刑事。翡翠とは何度も事件で関わっている。
・槙野玲苑(まきのれおん)…蝦名と組んでいる刑事。背が高くて目つきの悪い三十代の男。千和崎真に気がある。
<あらすじ>
江刺詢子はいじめを苦に自殺した妹の莉帆の復讐を行おうとしている。いじめのグループの同級生たちを一人ずつ殺害しようと計画を進める。
藤島花音が西多摩にある山荘で殺害されている。
そして、殺害時のアリバイ証人として、城塚翡翠を利用しようとする。
藤島花音の死亡時刻に、江刺詢子は城塚翡翠と千葉で写真撮影をしていた。
完璧なアリバイを翡翠はどのようにして解き明かしていくのか?
友達の江刺詢子を追い詰めていくことができるのか?
そして、真ちゃんがこの事件にどう関わっていくのか?
犯人目線で描かれるこのミステリは必見です!あれですね、古畑任三郎っぽいです。
ただほんの書評、見どころは?
第一話 生者の言伝(せいじゃのことづて)は、翡翠と真ちゃんが嵐に見舞われある別荘に来るところから話が始まります。
そこで人を殺してしまった?少年が翡翠と真(ひすいとまこと)のきれいな女性たちにドギマギさせられながら、殺人がバレないように誤魔化そうとします。
少年の心の声が終始混乱していくのが良くわかります。きれいな女性たちにドギマギし誤魔化そうとすればするほど辻褄が合わなくなります。
見どころとしては、細かくはネタバレになってしまうので言えませんが、翡翠はその少年を救うことができるのか?というところです。
第二話 覗き窓の死角(のぞきまどのしかく)は、城塚翡翠に友達ができるところから話が始まります。友達が殺人を犯し自分をアリバイ証人にしようとする。
友達を糾弾しなくてはならない翡翠の苦悩が見ものです!
犯行のトリックはどのようなものなのか?分かればよくあるようなトリックてすが、面白いです。
翡翠と真ちゃんの関係が良いです!
最後、真ちゃんがああなって、こうなって!って書きたいですがネタバレになるのでやめます。
ぜひ次は翡翠の過去についての小説を読みたいです!弟や家族のこと、なぜ警察に関わっていくことになったのか、など読んでみたいです。
その辺、最後に本書で触れていますが、まだまだ謎です。これからも楽しませてくれるものでしょう!
まだまだ終わらない城塚翡翠でした!
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