こんにちは、ただほん です。今日は3つ続けて読むと最高に面白い小説をご紹介します。
『このミステリーがすごい!』大賞受賞作品の「チーム・バチスタの栄光」から第2作目が、「ナイチンゲールの沈黙」です。
この話は、読んだ人でも賛否両論ありますが、個人的には面白かったです。
ただ、面白さをもっと感じるために、一つのことを提案しますね。
ぜひ、「ナイチンゲールの沈黙」1冊ではなく、「ジェネラル・ルージュの凱旋」と、「螺鈿迷宮(らでんめいきゅう)」を3つ続けて読むことをオススメします。
なぜなら、「ジェネラル・ルージュの凱旋」は元々「ナイチンゲールの沈黙」の中に含まれていて、
1000枚を超える上下巻になりそうだったので、そこから分離されて出来上がった作品だったからです。
なので、2つの作品はとてもリンクしていて話が混ざっています。
続けて読んだほうが、わかりやすいと思います。
「螺鈿迷宮」は、「ナイチンゲールの沈黙」の後の話で、かなりリンクしていて「ナイチンゲールの沈黙」で起こった事件の背景にもなっているからです。
続けて読むことによって面白さが3倍になることでしょう。
「ナイチンゲールの沈黙」
あらすじ
東城大学医学部附属病院・小児科病棟に看護師として勤務する浜田小夜。
彼女はレティノと呼ばれる眼球の癌に侵された子どもたちのために、そのメンタルサポートを不定愁訴外来の田口へ依頼する。
しかし、子どもたちの一人、手術を拒む子どもの父親が惨殺される。病気と闘う子どもと看護師の物語は、一気にサスペンス性を帯び、加速していく。白鳥圭輔も加わり事件は解決へと向かっていくのか?
登場人物
1.田口公平…不定愁訴外来責任者。「グッチー」「行灯(あんどん)」
2.白鳥圭輔…厚生労働省大臣秘書課付技官、医療過誤死関連中立的第三者機関設置推進準備室室長、「火喰い鳥」「ロジカルモンスター」
3.浜田小夜…小児科病棟看護師。中学の頃に両親を亡くし、桜宮病院の養女となった。性格は真面目で控えめ。名前の由来は「小夜曲(セレナーデ)」
4.牧村瑞人…小夜が看護を担当する網膜芽細胞腫の患者。14歳。父親からネグレクトを受けている。ミステリーを読む理由は、「父親を殺したいと思っているから」。
5.佐々木あつし…網膜芽細胞腫の患者。5歳。特撮ヒーローの『ハイパーマンバッカス』が好きで、とりわけシトロン星人が大好き。小夜や瑞人になついている。
6.杉山由紀…白血病の患者。16歳。3度も骨髄移植をしているがうまくいっていない。あだ名「白雪」。
7.水落冴子…「迦陵頻伽(かりょうびんか)」と呼ばれる伝説の歌手。ライブ中に吐血し居合わせた小夜、如月翔子らにより、「ドア・トゥ・ヘブン」(病室)に入院する。重度のアルコール性肝硬変を患い、余命わずか。田口が主治医になる。
まとめ
この小説では、命の重さについて考えさせられる内容でした。
小夜が、桜宮病院でどのように過ごしてきたのか、水落冴子の歌を通して見せられる光景、そして何か、スッキリしない感じでした。
ただ、相変わらず海堂尊さんは、キャラクターを描くのがうまいなぁと思った次第です。
ジェネラル・ルージュの凱旋
あらすじ
伝説の歌手、水落冴子が「ドア・トゥ・ヘブン」に入院したときに、不定愁訴外来の田口公平のもとに「救命救急センターの速水部長は、医療代理店メディカル・アソシエイツと癒着している。
VM社の心臓カテーテルの使用頻度を調べてみろICUの花房師長も共犯だ」という匿名の告発文が届く。
速水部長は、東城大学医学付属病院救命救急センター(オレンジ病棟)の責任者で、1991年に起きた「城東デパート火災」で運ばれてきた大量の患者の処置して以降、「ジェネラル・ルージュ(血まみれ将軍)」と呼ばれるようになった。
田口は「ロジカルモンスター」白鳥とこの件を解き明かすことが出来るのだろうか?
登場人物
1.速水晃一…救急救命センター責任者「ジェネラル・ルージュ」
2.花房美和…救命救急センター看護師長。速水のことが好き。
3.如月翔子…救命救急センター看護師。「ICUの爆弾娘」速水のことが好き。
4.佐藤伸一…救命救急センター副部長代理。
5.田口公平…不定愁訴外来責任者。「グッチー」「行灯」
6.白鳥圭輔…「火喰い鳥」「ロジカルモンスター」厚生労働省。
7.姫宮香織…直属の組織の命を受け、高階院長を経由してICUに看護師研修に来た看護師見習い。現場ではかなりの失敗を繰り返すことから「ミス・ドミノ」と呼ばれている。
まとめ
「ジェネラル・ルージュの凱旋」で、初めて姫宮香織が登場します。
「チーム・バチスタの栄光」「ナイチンゲールの沈黙」で名前とあだ名(コードネーム?)だけは出ていましたが、ここで初めて登場します。
個人的には、好きなキャラです。「螺鈿迷宮」では大活躍?しますよ。
白鳥圭輔は、今回も活躍します。すごい事件等は起きませんが、会議のシーンで白鳥の活躍が見れます。速水さんの今後も気になります。
螺鈿迷宮(らでんめいきゅう)
あらすじ
東城大学医学部の学生である天馬大吉は、複数の人物からの依頼で終末医療専門であるとともに、黒いうわさが絶えない碧翠院桜宮病院にボランティアとして潜入することになる。
だが、潜入から半日で姫宮香織によって怪我を負い、ボランティアから入院患者になってしまう。
天馬は桜宮病院の医師たちや他の入院患者たちと関わるなかで、あまりにも急速すぎる入院患者の死に対して桜宮病院に疑問を抱くようになる。いったい桜宮病院では何が起こっているのか?
登場人物
1.天馬大吉…主人公。東城大学医学生三回生(三回目)。両親と幼い頃に事故で死別し、その事故で受け取った遺産をすり減らしつつ、東城大学医学部前の雀荘に入り浸って堕落した日々を送っている。
本人も認める幾度も災難に見舞われてしまうほどのツキの無さの持ち主で、幼馴染の葉子から「アンラッキー・トルネード」とあだ名を付けられている。
2.白鳥圭輔…東城大学医学部が碧翠院桜宮病院に派遣した皮膚科の医師。
3.姫宮香織…東城大学医学部付属病院のICUからの推薦という形で派遣された看護師。
4.桜宮巌雄…桜宮病院の院長。
5.桜宮華緒…碧翠院の院長で巌雄の妻。バラの栽培を得意としている。精神的におかしくなっている。
6.桜宮葵…巌雄の長女。故人。
7.桜宮すみれ…碧翠院の副院長。巌雄の三女。小百合の双子の妹。「わがままバイオレット」
8.桜宮小百合…桜宮病院の副院長。巌雄の次女。
9.結城…企業舎弟ではないかと疑われている「メディカル・アソシエイツ」の代表者。田口や速水と面識がある。
10.立花善次…メディカル・アソシエイツの社員。恐喝目的で桜宮病院を調査していたが、巌雄院長と面会するという連絡後、消息不明。
11.別宮葉子…天馬の幼馴染。時風新報分室で社会部主任補佐を務める。「ハコ」。天馬に桜宮病院の調査を依頼する。
まとめ
この話は、とても怖い話ですが面白くもあり、白鳥圭輔が皮膚科の医師だったり、姫宮香織が看護師をしていて、その結果、天馬大吉がどんどん怪我を負っていきます。
怪我無しで病院に来て、骨折し、頭部を切り、やけどを負い、大怪我を負っていきます。
それが、すべて、わざとじゃなく、姫宮さんのせいでなったのでびっくりです。「氷姫」とのあだ名がありますが、「クラッシャー姫宮」ですよ。
最終的には、桜宮病院は燃えていきますが、なかなか読み応えのある小説でした。
3冊ぜひ、続けて読んでみてください(*^^*)
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