こんにちは、ただほんです。
今日は、知念実希人先生の「天久鷹央の事件カルテ スフィアの死天使」の書評を書きます!
はじめに
天久鷹央(あめくたかお)の小説2冊目です。
今回は、鷹央(たかお)と小鳥(ことり)の出会いの物語です。
この間、Twitterで、初めて事件カルテと推理カルテがあるのを知りました。
やっぱり、細かいとこ見てませんね。
とにかく、天久鷹央面白いですね。
この小説は展開も早いですし、事件もどんどん起こってきます。
飽きることなく、読み進むことができました。
スフィアの死天使
スフィアとは、星とか月とか、天とか、だそうです。
死天使、死を持ってくる天使ですね。
あらすじ
私に解けない病気(ナゾ)はない。天才女医の名推理、開幕。
外科医を辞め、内科医としての修行を積むべく、天医会総合病院の門を叩いた小鳥遊優は、そこで運命的な出会いを果たす。天久鷹央。空気を読めず、人とのコミュニケーションに難がある彼女は、しかし日本最高峰の頭脳を持つ天才女医だったー。宇宙人による洗脳を訴える患者。謎の宗教団体。そして、院内での殺人。鷹央と小鳥、二人の出会いを描いた長編メディカル・ミステリー。
本書裏より
登場人物
- 天久鷹央(あめくたかお)…天才女医。主人公。シャーロックホームズみたいな人。
- 小鳥遊優(たかなしゆう)…外科から内科医になった医師。ワトソン的存在。
- 桜井刑事…たびたび登場する刑事。
- 成瀬刑事…桜井とコンビ。
- 天久真鶴(あめくまづる)…鷹央の姉。事務長。既婚者。鷹央が恐れる姉。
- 前原…統括診断部に来た患者。「宇宙人に誘拐され頭になにか埋め込まれた」と言ってくる。診断中、飛び降り自殺する。
- 沖田…救急部部長。
- 蔵野正…脳神経外科部長。
- 神羅(しんら)…大宙神光教、教祖。本名.大河内桜。
- 大河内和之…桜の兄であり、教団の実質的ナンバーワン。
- 沖田絵美…大宙神光教に入った沖田の娘。行方不明。
一番初めは、鷹央と小鳥の出会いの話です。
やっぱり、名前で小鳥遊優(たかなしゆう)も天久鷹央(あめくたかお)のことを男だと思っていました。
統括診断部の上司は、人の気持ちが分からない人で、どんな病気の謎も解き明かすことができる天才女医です。
その人と出会い、小鳥遊優の人生は180度変わっていきます。
小鳥(ことり)と呼ばれますが、その由来が「鷹がいるから小鳥は遊べない」から「遊」がなくなって「小鳥」。
なかなか面白いです。
「小鳥」はいろいろな事件に巻き込まれていきます。
まず、宇宙人に頭に何かを埋め込まれたと言う患者が、統括診断部の診察中に飛び降り自殺をします。
そして、救急で小鳥遊と一緒に働いていた沖田医師が救急で運ばれてきた患者に殺害されます。
それも宇宙人絡みで。
沖田の娘が入っていた新興宗教に潜入したり、
変な薬飲まされたり、
院内で起きた殺人の犯人を見つけたり、
とにかく飽きさせない内容になっていますね。
ただほんの書評!
①鷹央。アスペルガー症候群。
「そうだよ。私はアスペルガー症候群だ」
アスペルガー症候群。表情や身振りなどによる非言語的な対人能力の障害により、人との人間関係がうまくつかめない。特定の物事に対して度を超えた興味を示したり、異常にこだわりが強いなど行動に偏りがある。
それらの特徴は、『空気が読めない』『融通が利かない』『人付き合いが悪い』などと捉えられることが多く、その知能レベルは平均的に高いにもかかわらず、社会的に低い評価を受けやすい。
本書より
すごい新鮮なのは、主人公がアスペルガー症候群の主人公というところです。
シャワーの圧が苦手だったり、光が苦手だったり、人と接することが苦手だったりします。
でも、あることには天才的な才能を表すことがあります。
そのアスペルガーの人が主人公です。
そういった小説は今まで見たことがありませんが、シャーロックホームズもそんな様子があったように思います。
自分が気になったことに集中するあまり、何日も食べずに過ごしたり。
天才的な人にはアスペルガー症候群の様なものがあるのかもしれませんね。
②言葉。
「さっきの人影って……あいつですよね 」
「あいつって誰だ?お前の質問はあいまいな言葉が多すぎて答えようがないんだよ」
本書より
私達の言葉って、あいまいなものが多いですね。
「それ」「あれ」「あそこ」「あれがあれで」なんて。
もっと言葉を大事にしなきゃいけないって思いました。
たとえば、妻に対して、分かってるだろうじゃなくて、ちゃんと感謝を、愛情を表現しなきゃ、伝わらないですね。
そうやって言葉を大切にしていったら、人間関係も変わっていくでしょう。
③事件の謎
一番初めの謎が最後に解き明かされていきます。次から次と事件が起こり、それらが繋がっていき、最後に解き明かされていきます。
全体的に、読みやすく、スッキリする解き明かしでした。全部が繋がっていき最後まで飽きません!
まだ二冊目ですが、あと十冊ぐらい?あるので楽しみです!
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